再燃発覚の経緯

LCHとの診断を受けた当初は、LCH-19という臨床試験に則った治療を行っていました。
まずは寛解導入療法を6週間行い(入院治療)、その結果、
無事に「反応良好」という結果になったので、退院して、
通院で治療を行う維持相に入りました。
しかし、維持相の5か月目には再燃が確認され、また最初から治療をやり直すことになりました。
今回は、その再燃が発覚するまでのことについて書こうと思います。
(臨床試験「LCH-19」については、また別記事で書く予定です)

維持相に入って、5週目には、耳垢や耳垂れの症状が出始め、
かかっている子ども病院内の耳鼻科医に診ていただき、
対症療法として、耳洗浄のやり方を教わり、家でやっていました。
耳だけの症状で再燃しているかどうかを判断することは難しいようで、
耳に関してはあくまでも対症療法で対応していく、ということでした。
ただ、一つの目安としては、「耳から簡単に血がでるかどうか」ということがあるようです。
医師が耳にこべりついた耳垢を取る際に、息子は少し触られただけで、
すぐに出血していました。外耳炎や中耳炎ではそういうことは起きないそうです。

また、皮膚の肘辺りにポツポツができることもありました。
このポツポツは抗がん剤治療をするとなくなり、次の治療の時期が近づくとまた出てくる、
ということを繰り返していました。

これらの症状がずっと気になって、その都度主治医にご相談していましたが、
治療中に再燃する可能性は高くないようなことを言われたこともあり、
様子見を続けていました。
(実際には、色々な方の体験談を見ると、治療中に再燃している方も多くしたので、
治療中の再燃は十分に可能性がある、と今は思っています。
当時はそこまで情報収集する余裕がなく、先生のことばを鵜呑みにしてしまっていました)

しかし、17週目頃には頭のコブが明らかに大きくなったきたため、
MRIを実施し、LCHの再燃という診断がおりました。

MRIで頭蓋骨病変の再燃が確認されると、他の臓器の状態を確認するために、
CTやレントゲンなども行いました。
その結果、
・頭蓋骨
・乳突蜂巣内
・皮膚
・肺
などに再燃が認められました。

先生から説明を受ける際の文書には「第一次再燃」と書かれていました。
何度も再燃することが想定されているからこそ、「第一次再燃」という言葉を
使うのだなと感じて、とてもがっかりしたのを覚えています。

治療中に再燃したので、参加していた臨床試験からはおりることとなりました。
そして、行われることになった治療は欧州の標準治療である「LCHⅢ」というものでした。
「LCHⅢ」の内容については、また別記事にまとめます。

再燃が確定した際には、「やはり」という気持ちもありました。
頭のコブはもちろん、そのずいぶん前から耳垂れの症状が出ていたからです。
あの時に、検査をしてもらっていたら、もっと早く再燃に気づけたのではないかと、
思っています。
実は、耳垂れがひどい時期に、一度先生にMRIやるか、と聞いていただいたのですが、
どちらかというと私があまりに耳ダレを気にするので、「やってもいいですけど」的な
ニュアンスだった(と私が感じた)こともあり、「もう少し様子を見ます」、
と言ってしまった、ということがありました。
今思えば、あの耳垂れや皮膚の変調が再燃のサインだったんだろうと思います。
なので、もっと自分の感覚を信じればよかったなと反省しています。
ただ、再燃はもう経験したので、次からは少しでも気になることがあれば、
もっと積極的に先生とコミュニケーションをとっていこうと思っています。
それがたとえ取り越し苦労だったとしても、子どもを守れるのは自分たちしかいない!
という気持ちでいようと思っています。

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